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殺人の裁判で、証言台に立った犬

Scooby-Doo[フランス発] 殺人事件の証人として、裁判所に1匹の犬が召喚されるという前代未聞のハプニングがあった。

今から2年半前、当時59歳の女性がパリの自宅アパートで首をつり、天井からぶら下がったまま発見されたそうだ。現場には彼女の飼犬もいたらしい。警察は自殺と断定したが、女性の家族は殺人事件として捜査をするよう要望。

そのため、裁判所で予審が開かれ、その飼犬が証言台に立つに至ったというわけだ。犬の反応を見るため、容疑者とそこで対面させたところ、犬は激しく吠え立てたという。

犬の名はスクービーだが、アニメのキャラクターで、4人のティーンエイジャーと共に次々と謎の事件を解決する犬、スクービー・ドゥーにちなむそうだ。

予審は、全面的な殺人捜査に踏み切るに足る十分な証拠があるかどうかを判断するためのものだが、裁判官はまだ結論を出していない。

犬が証人、否証犬として呼ばれたのはパリ郊外、ナンテールにある裁判所で、トマ・カスト裁判官は犬の「立派な行動と貴重な援助」を褒めたと言われる。

審問中、裁判所書記官は「犬の吠声をすべて録音」し、「反対尋問中の犬の態度」についても書き留めるよう指示されたという。また、審問は傍聴人や報道機関を締め出して行われた。

同裁判所の報道官によると、犬が刑事事件の目撃者として法廷に現れたのは、フランスでは(そして、おそらく世界でも)今回が初めてだという。

しかしながら、中世のフランスでは動物裁判というものがあり、殺人から器物損壊に至るまで様々な犯罪で起訴された動物が、人間と同様、民法に基づき裁かれていたらしく、元々下地はあったようだ。

ソース:
  1. Scooby the dog makes legal history after appearing in court as a witness in a murder case
  2. Dog appears as witness in murder trial

イメージ:Scooby-Doo - Wikipedia

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我が娘をレイプするよう命じられた父親

[南アフリカ発] 現在、ケープタウン高等裁判所では連続レイプ犯とされる海軍一等兵(逮捕時)ツェディソ・レツォエンヤ容疑者が裁かれている。彼は、なんと39件の強姦と33件の強制わいせつを含む合計104件の容疑で起訴されたという。

裁判所には、彼の被害者が次々に召喚され、証言台で彼の悪事を暴いているが、その中には容疑者に我が娘をレイプするよう命じられた男性も混じっている。以下はその男性の証言である。


今から4年前の9月のことでした。その日、私は当時15歳だった娘を連れて、友人宅を訪れていたんです。

友人宅ってのは私が建てたばっかりのものでしてね。ひとしきり雑談した後、午後7時20分にそこを出て、娘と共に我が家に向かって歩いてました。ところが、自宅まで200メートルというところで、レツォエンヤが背後から駆け寄って来たんです。

彼は私たちに止まれと叫び、銃を突きつけて来ました。そして「宝石、金、ケータイ、すべて」を差し出すよう私に要求したんです。私は敬意を表しするつもりで帽子を脱ぐと、レツォエンヤに何も持っていないし、娘と自宅に帰る途中だと話しました。

すると彼は私に服を脱ぐよう命令したんです。

私は躊躇しましたが、レツォエンヤは悪魔崇拝者の元で働いていると言い、彼の時間を無駄にするなと言います。娘は私の背後で泣いていました。「服を脱げと言っただろ」と彼に急かされ、ゆっくりと服を脱ぎ始めました。

服は脱ぎましたが下着は身に付けたままでした。そして、後ろにいる娘をかばおうとして、両腕を伸ばしたんです。

そしたら、レツォエンヤは全部脱げと怒鳴りつけます。私は素っ裸になっても、後ろの娘を守ろうとしました。彼は次に娘にも服を脱ぐよう命令しましてね。

それで、私は彼の目前で子供がどうやって裸になれるんだと抗議したんですが、彼は脱げ、早く脱げと言うばかりです。

私ら2人が裸になると、彼は私らを近くの場所まで連れて行き、私に娘をレイプしろと命じるんですよ。

私が拒否すると、彼は発砲しました。

私は、こんな事は神の目には邪悪な行為に見えると彼に言いました。

すると、レツォエンヤは「娘をレイプできないんなら、そこをどけ。俺がレイプしてやる」と言うんです。

私は言われた通り脇へ寄りました。しかし、レツォエンヤは銃を自分のズボンの前に差し込んだかと思うと、娘をレイプすることもなく、鉄道橋の方向へ走り去ったのです。


レツォエンヤ容疑者はすべての容疑に対し無罪を主張しているそうである。

ソース:'He ordered me to rape my own daughter'

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殺人鬼ゾディアックと容疑者を結ぶ「点と線」

[アメリカ発] 前回に引き続きゾディアックネタである。筆者は、デニス・カウフマンさんがいったい何を切っ掛けに自分の継父、ジャック・タランス容疑者がゾディアック・キラー(以降、ZKと呼ぶ)だと疑い始めたのか、非常に興味を持ってしまい、彼のサイトがないか探して見た。そしたら、ビンゴ!

地味なサイトなのだが、そこで彼は継父の生い立ち、母親の死に関する疑惑、継父を事件に結びつける数多くの状況証拠等を丹念に書き記していた。


疑惑の始まり

実録!!ゾディアックそれらの中で、今回は筆者が特に興味をひかれた部分を取り上げてみたいと思う。まず、デニスさんが継父を疑うようになった切っ掛けだが、『Case Reopened』というドキュメンタリー・フィルムを見てからだという。これは、米国の推理小説家、ローレンス・ブロック氏が専門家らの証言と再現映像を交えながらゾディアック連続殺人事件の真相に迫るというもの。なお、日本でも『実録!!ゾディアック』というタイトルで販売されている。

2000年6月某日、彼はドキュメンタリーを見ていて、これまでの人生で理解できなかったことすべてが、突然つじつまが合うようになったという。また、ZKのプロフィールもそっくり継父に当てはまり、それが切っ掛けで継父がZKでないという証拠探しを始めたそうである。1つでもそのような証拠が見つかれば、そこでストップするはずだったのが、探せば探すほど、継父とZKが結びついていったそうだ。


状況証拠

デニスさんのサイトでは、最近出てきたという黒頭巾、血痕(らしきもの)がついたナイフ、未現像フィルム等の「物的証拠」については現在のところ触れていないが、筆跡の比較や、継父との事件に関する電話での会話については詳細に書いており、その他ありとあらゆる状況証拠も列記している。

例えば、ZKが犯行に使ったとされる車種は、ルノー・カラベル(ホワイト)、シボレー・インパラ(ツードア、ライトブルー)、シボレー・インパラ(ホワイト)と犯行現場により異なるが、継父もそれら犯行と同時期に全く同じか酷似の車種を所有していたことを、証拠となる写真を添えて指摘している。

また、ZKに殺された疑いがある被害者の1人に、1970年9月6日行方不明になったままのドナ・ラスさん(当時25)がいるが、彼女と継父につながりがあることも分かっている。事件当時、タランス容疑者(当時42)とその一家(デニスさんも含む)はサウス・レイク・タホにあるアパートに住んでいたが、ドナさんが住んでいたアパートからわずか1マイル(約1.6キロ)しか離れておらず、しかも彼の娘、ラナさんは当時ドナさんと同じカジノに勤めていた。

その後、ローカル紙『サンフランシスコ・クロニクル』はZKから葉書(1971年3月22日付け消印)を1通受け取っており、そこには「レイク・タホ地区の松林からのぞきみる」と書かれているが、その当時タランス一家はレイク・タホに住んでいた。

ZKはいくつかの声明文で、日本を舞台とした喜劇オペラ『ザ・ミカド』から楽節を引用しているが、タランス容疑者は米海軍時代1955年に日本に派兵されており、その時日本人女性と短期間だったが結婚もしている。

また、彼はそれより以前の1954年、26週間サンフランシスコ湾内のトレジャー・アイランド海軍基地に勤務していたそうだが、デニスさんは、当時その人工島で『Charlie Chan at Treasure Island』(1939年)という映画が上映されていたことも突き止めている。同映画では、ドクター・ゾディアックという悪漢が登場し警察を翻弄する様子が描かれているという。

という具合に、デニスさんは継父の過去を詳しく調べ上げ、この他にも様々なZKとの接点を洗い出している。


点と線

しかし、なによりも筆者をアッと驚かしたのは、以下の図1、2、3である。ZKは、声明文の1つにベイエリアの地図を同封しているが、地図上のディアブロ山の頂上にゾディアック(十二宮図)を重ね合わせている。どうやら、この山を経度と緯度の中心点と見なしていたらしい。そして、声明文の終わりに「追記:ディアブロ山の記号はラジアンズと関係があり、それらに沿って少しずつ動く」と書いている。

ラジアンは、別名弧度とも呼ばれ、半径長の円弧のなす角で、1ラジアン≒57.3°である。米国でもラジアンなんていう言葉を知っている人は少ないらしいが、数年後、ガース・ペンという男性が面白い発見をしている。地図上でサンフランシスコとヴァレホ近郊で起きたゾディアックによる殺人事件の現場とディアブロ山頂とを線で結びつけると、ちょうど57.3°の角度、すなわち1ラジアンを描いていたのだ(図1)。


ゾディアック
図1


デニスさんは、ZKが追記にラジアンではなくラジアンズと複数形を使っていることに着目し、ペン氏のラジアン説をもとに、継父が1960年代後半に住んでいた住所や利用していたキャンプ・サイトの位置を地図上にマークして見たところ、図2のように複数のラジアンを区切るライン上にすべて並ぶことを発見した。


ゾディアック
図2


デニスさんは、さらに踏み込み、新聞記者ロバート・グレイスミス氏の著作本『ゾディアック』でリストアップされているZKに殺害された疑いがあるとされる犠牲者たち、及びデニスさんがZKが絡んでいる可能性があると考える他の未解決殺人事件の犠牲者たちの死体発見場所を各々地図上にマークしてみたところ、図3が示す様に10体のうち約8体の割合でZKのラジアン線と重なることも発見している。


ゾディアック
図3


実際、ZKはその声明文で37人(警察が確認できているのは5人だけ)を殺害したと告白していることを考えると、デニスさんのこれらの発見は重要な意味を持っているのかもしれない。単なる偶然、またはデニスさんのこじつけと考えるには余りにも規則性がある。


待たれるDNA鑑定結果

彼のサイトの掲示板では、懐疑派も含め様々な意見や憶測が飛び交っているが、皆FBIの発表を首を長くして待っているようだ。掲示板で誰かが例のグロ過ぎてCBS13ニュースが放送を見合わした写真のフィルムについて質問していたが、デニスさんは被写体は血まみれでしかも「顔の無い」男性の死体で、フィルム丸ごと1本、死体を様々なアングルから取ったものだったと答えている。

デニスさんは、2000年10月、数ヶ月かけて集めた証拠を持って、カリフォルニア州都サクラメントを訪れ、FBIの捜査官、ケン・ヒットマイヤー氏と面談している。その結果、継父のDNA鑑定の話が持ち上がったそうであるが、サンフランシスコ市警の協力が得られず、頓挫したらしい。

今回は、十分な状況証拠をデニスさんが提示したというので、FBIによるDNA鑑定の運びとなったようだが、前回のようなことがないよう祈りたい。

ソース&イメージ:The Zodiac Killer

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ゾディアック・キラーの新たな容疑者浮上。現在FBIでDNA鑑定中

ゾディアック[アメリカ発] ローカルニュースCBS13によると、1960年代から70年代にわたり、カリフォルニア州のベイエリアを恐怖のどん底に落し入れ、警察を翻弄した連続殺人犯の容疑者が新たに浮上しているという。

自らを「ゾディアック」と呼ぶ連続殺人犯は、警察が確認できただけで5人の被害者を殺害しているが、警察、マスコミ、著名人へ多数の声明文を送りつける等の演劇性に特徴があった。

証拠品は同州ポロック・パインズに住む男性からFBIにすでに引き渡されているが、男性はゾディアックが殺人現場の1つで、顔を隠すため着用していた衣類も最近発見したという。

「ゾディアック・キラーは私の継父、ジャック・タランスなんです」とデニス・カウフマンさんは言う。彼は、この8年間、彼が5歳の時から知っている唯一の父親がゾディアック・キラーにほかならないことを証明しようと、全力を傾けてきたという。

「これは筆跡を比較したものです」と言いながら、デニスさんが見せるのは彼の継父の筆跡(と彼が主張するもの)とゾディアック・キラーの筆跡のサンプルである。彼は偶然の一致にしては余りに似ていると言う。

父親の写真と殺人犯の似顔絵を並べ「似顔絵も父とそっくりです」とデニスさんは言う。これについては、彼をインタビューしたレポーターも否定のしようがない程似ているとコメントしている。

また、継父は彼と電話で会話中、自分がゾディアック・キラーであることを暗に認めたといい、その時の会話を録音したものも披露している。以下は2人のやりとり。

  • デニス:「もし僕が本を書いて、継父はゾディアック・キラーだと思うと言ったとしても、誰も僕を信じないさ」

  • ジャック:「ハハハ・・・。なんで、そこに『思う』を入れるんだい?」



CBS13 - 8月28日放送 -


継父ジャックさんは2006年に死亡しているが、彼の私物を点検していたデニスさんは血糊のようなものがこびり付いたナイフや複数の未現像フィルムを発見。彼はその内、1本のフィルムを現像したそうだが、そこには身の毛もよだつような光景が写っていたという。

「殺された人々の死体のようでした」と彼は語る。レポーターもグロ過ぎてとてもテレビで放映できるような内容ではないと言及している。

また、つい先日のこと、継父が生前古い拡声装置について何度か彼に尋ねていたのを思い出したデニスさんは、それを分解してみたそうである。「初めてそれを開けてみた時、動揺しました。それを見た時心臓が止まりそうでした」と彼は語る。

拡声装置のなかには、あるモノが折り畳んで押し込まれていたという。「それは黒い頭巾で、ゾディアック(十二宮図)が描かれていたんです」

ゾディアック・キラーは、1968年ベリエッサ湖の岸辺で若い男女のカップルを襲っているが、瀕死の重傷を負いながら生き残った男性の証言から、犯人は黒い頭巾を被っていたことがわかっている。デニスさんが今回発見した頭巾はそれに似ており、彼の継父と事件とを結びつける重要な証拠となりうるものだという。

デニスさんは、ゾディアック・キラーは他にも数十人の人々を殺しているに違いないと言い、その中には彼の母親も含まれるという。

「母はジャックに殺されそうになったって僕に打ち明けたことがあったんですが、僕は耳を貸さなかったんです。今となっては、母がどんな気持でいたか想像するしかないですが。どんなに怖かったことか。それが、私がこれまで頑張ってきた理由なんです」

FBIは、デニスさんから受け取った証拠品(継父が彼宛に送った古い手紙)から採取したDNAをゾディアックのそれとマッチするかどうか鑑定中であると発表している。

ソース:Zodiac Killer's identity and weapon uncovered? [+画像・動画]

イメージ:ゾディアック (連続殺人犯) - Wikipedia

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髪は顔の額縁:美人は髪を染めちゃダメ!

[アメリカ・ポーランド発] 最近は黒髪がブームなんて言われるけれど、街を歩けば茶髪が目立つ。本当のところはどうなのよと思って検索したら、Yahoo!知恵袋に同じ質問をした人がいた。

今の流行は黒髪?茶髪?


これに対しベストアンサーに選ばれた回答は、

茶髪が流行かな?
流行ってほどでもないけど茶髪が当たり前みたいな。髪も明るければ顔の印象も明るくなるような。服にも合わせやすいし。

茶髪は基本誰でも似合いますが、黒髪は似合う人と似合わない人にわかれるので‥。
黒髪は重いので、顔が薄かったりして黒髪負けだとクール、暗い印象になって、彫りが深かい人はめちゃくちゃ似合うんです。たぶん。

たぶん何年後も黒髪は少数派でないですかね?


というわけで、茶髪に軍配が上がっている。回答者は髪と顔のコントラストについて、さりげなく、それでいてかなり鋭い意見を述べているが、筆者はこれを読んで「髪は顔の額縁説」を思い出した。この説を唱えているのは『Dienekes' Anthropology Blog(ディエネケスの人類学ブログ)』のオーサー、ディエネケス氏*。彼は遺伝学が専門のようで、記事もそれ関連が多いが、人類学関連のネタを取り上げたりもしている。

*名前を含めプロフィール等いっさい公開されていないので、ブログのタイトルにちなみ、ここでは便宜上オーサーをこう呼ぶことにする。

以下にそのポイントをまとめたが、彼はこの仮説を使い、なぜ北欧に金髪が多いのか謎解きをしているのだ。いきなり、話題が日本女性の髪から欧米女性のそれに飛んでしまうが、ヘアダイがシャンプー並みに身近な存在となってしまった日本女性(男性も)にもヒントになる情報がちりばめられていると思うので、興味のある方は読み進んで頂きたい。


髪は顔の額縁説

ディエネケス氏は周囲の女性を観察することによってこの仮説を思いついたそうだ。彼の観察によると、不美人は髪を染める時、明るい色を選ぶ傾向があるのに対し、美人は、地毛が濃い色だと、わざわざ髪を染めたりはせず、地毛が金髪でも、やはり染めないか、染めるとしても濃い色を選ぶ傾向があるという。(ブログはアメリカ発信と思われるので、観察対象はアメリカ人女性か?)

さて、彼は自説の中で、頭髪は絵画の額縁のようなものだとしている。額縁は大概濃い色をしているが、これは絵画を周囲から切り離し、そこに人々の注目を集めるため。これを人に置き換えると、顔は絵画で髪は額縁となるわけだ。

従って、美女にとり黒髪はその美しさを引き立ててくれる道具となるが、そうでない女性の場合、顔から人の注意をそらせるために、髪の色は明るいほうがよい。(そういえば、ハリウッドの大女優、エリザベス・テイラーはずっと黒髪で通しているが、彼女は額縁効果のことをよく知っているのかもしれない)


黒髪は男らしさをアピールする

一方、男性の場合、黒髪が好まれる傾向が強いが、それは男らしさをアピールできるからだそうだ。例えば、高く突出した鼻は女性にとっては望ましくない特徴だが、男性にとっては好ましく、黒髪とのコントラストでそれを強調することができる。

また、男性は女性ほど髪を染めたりしないが、これは大概の男性が髪を短く切るため、ヘアの額縁効果が薄いからだそうだ。また、男性がヘアダイを使ったりして容貌を変えるのはタブー視されてきたことも背景にあるらしい。



『Domino Dancing』by West End Girls


北欧に金髪が多いワケ

なぜ北欧に金髪が多いのか? ここまで読めば、ピンと来る読者もいることと思うが、答えは顔のマズさをカバーするためだという。ブロンド=ゴージャスというイメージがあるからか、にわかには信じがたい話であるが、先に進めよう。

農耕が始まり人類が定住するようになったのは、新石器時代が到来した頃(8500BC)だが、ディエネケス氏によるとこの生活様式の変化は人の骨格を優美な形へと進化させていったそうである。北欧系の人々が南欧系に比べ一般的に背が高く骨張った体付きをしているのは、ユーラシア大陸北部と肥沃な三日月地帯及びその隣接地域間で定住開始時期にズレがあり、北欧系の骨格の進化が遅れたせいだと彼は述べている。

南欧系の女性が洗練された顔立ちをしているのに対し、北欧系の女性が一般的に「よりきつい」顔立ちをしているのも、このためだそうだ。

ここで、彼の頭髪額縁説を当てはめてみると、男性的で「きつい」顔立ちの北欧女性は、人の注意を顔からそらす効果がある金髪が有利となるし、南欧女性はその洗練された顔立ちを強調するための額縁として黒髪が有利となる。

顔面形態の変化と共にヘアの色素形成も同時期に起こったらしいのだが、実際、南欧には黒髪が北欧には金髪が多い。彼の仮説が予測する通りなのである。


金髪が威力を発揮するのは30代

以上、ディエネケス氏の謎解きについて書いたが、彼の仮説と矛盾しないばかりか、金髪のごまかし能力には年齢制限があることを示唆する実験結果がポーランドの学者により発表されているので、それにも少し触れておこう。(『Perceptual and Motor Skills』<2008年6月出版、第106巻第3号、737-44ページ>)

ヴロツワフ大学、心理学研究所の博士課程院生、P・ソロコフスキー氏は、男性が金髪女性を好む現象を研究するため、年齢18-46歳のポーランド人男性360人を対象に、次のような実験を行った。実験に使われたのは、20、30、40歳の3人の女性の写真で、それぞれヘアカラーを金髪、茶髪、黒髪に加工したもの。

彼はこれら合計9枚の写真を被験者の男性たちに見せ、それぞれの魅力度を9段階評価させた。その結果、金髪は女性の年を若く見せる効果があることが分かったという。また、女性の魅力度については、金髪での写真が茶髪や黒髪に比べ著しく高く男性に評価されたのは30歳の女性のみだったそうだ。

この実験結果から、金髪は女性の容貌が加齢で衰えだす30歳頃からその威力を発揮するが、その効果も40歳頃になり容貌がさらに劣化すると消えてしまうことがわかる。

さらに、彼は500にのぼるネット広告を分析してもいるが、それからは年増の女性ほど、より頻繁に髪をブロンドに染めることが判明したそうだ。


日本人と茶髪

ディエネケス氏の仮説やソロコフスキー氏の実験結果を読むと、髪は太古の昔から顔の額縁として機能してきたものなんだと納得させられる。白人種にあれだけヘアカラーにバリエーションがあるのも、原動力に女性達の峻烈な男性獲得競争があったからということだろうか。

日本人は基本的にヘアカラーはブルネット(黒から濃い焦げ茶)で、ほとんどバリエーションがない。けれども、15年ぐらい前から化粧品会社が競って売り込みをかけ、それに消費者が乗ったおかげでヘアダイが普及し、バリエーションが人工的に作り出された。男性にしろ女性にしろ、おしゃれの一部として髪を染めているのだろうが、やはりその根底には、本人が意識している・いないに拘らず、異性にモテたいという欲求があるのだろう。

さて、筆者は両氏の研究成果を日本人にあてはめてみたのだが、以下のような結果となった。

  • 美人は髪を染めるな
  • もち肌が自慢の女性も髪を染めるな
  • 顔に注目されたくない女性は、染めるのなら明るい色がベター
    (ダークブラウン系だとそれほど効果が期待できない)
  • 40+の女性は染めても甲斐なし
  • 男性は黒髪で攻めよう

ヘアダイには発癌性物質が入っているし、抜け毛や頭皮のたるみを招いてしまうので、本音を言うと、これほどのリスクを補っても余りあるメリットがある人はほとんど存在しないのではないかと思っている。

もちろん、ヘアダイには白髪染めの用途もあるが、これも「髪は顔の額縁説」の切り口で見てみると、白髪の捉え方がネガティブからポジティブへ180°転換する。なぜなら、白髪は額縁の色をシルバーに変えることで、老いた容貌から人の注意をそらしてくれる、天然の若返り術と考えられるからだ。

ソース:
  1. On the evolution of blondness
  2. Attractiveness of blonde women in evolutionary perspective: Studies with two Polish samples.

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