[中米発] さあ、これはなんでしょう? と聞かれたら、ほとんどの人はヘビと答えるだろう。では、そのヘビを側面から見てみると、あれれ、なんかへん!
下あごが妙に出っ張ってる。というのも、実はこれ、ヘビに擬態したイモムシなのだ。下あごの先っぽが仰向けになったイモムシの頭部であることが分かるだろうか?
このイモムシは学名「
Hemeroplanes triptolemus(ヘメロプラネス・トリプトレムス)」というスズメガ科ホウジャク亜科に属する蛾の幼虫。メキシコから中米、南米の広域にかけて生息する。
ふだんは、イモムシらしく、もぐもぐと葉っぱを食べている。ちなみに、餌となる食草はキョウチクトウ科やガガイモ科の植物だそうだ。
しかし、いったん危険を察知すると、胸部を膨らませヘビに大変身! 仰向けにひっくり返る時、胸部にある3対の歩脚も引っ込める。フェイクの黒い目が超リアルだ。
彼らはヘビに擬態するだけでなく、三角形の頭を天敵に振りかざして威嚇もする。その所作がこれまたヘビにそっくり!
幼虫は初期段階では緑色をしているが、成長するにつれて、背側の体色がイエロー、ピンク、ブラウンなどに変化する。
ヒェーッ! こんなのに出くわしたら、人間だってソッコーで逃げ出しそう。
こうして無事成長した幼虫はサナギになり、やがて蛾に生まれ変わる。
Hemeroplanes triptolemus(翼幅 = 84mm) ソース
関連記事
- ▲
- 2015-01-31 23:32
- 動物物語
- トラックバック : 0
- http://omoroid.blog103.fc2.com/tb.php/655-79d71d14
0件のトラックバック
[C706] 管理人のみ閲覧できます