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ゾディアックと「ブラック・ダリア事件」の犯人の筆跡が一致!

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ゾディアックと「ブラック・ダリア事件」の犯人の筆跡が一致!


[アメリカ発] 40年前、サンフランシスコ・ベイエリアを震撼させたゾディアック連続殺人事件について、CBS13が2月10日続報を出していた。FBIは2008年夏頃より、ジャック・トーランス容疑者(2006年、78歳で死亡)の事件との関わりを捜査しているが、ここにきて捜査は別の未解決事件に飛び火し、拡大しようとしている。また、これまで遅々として進んでいないかに見えたDNAと筆跡の鑑定についても、未だ結論は出ていないものの、進展があった模様だ。

なお、いつものことながら、これらの新情報は容疑者の継息子で告発者であるデニス・カウフマンさん他がCBS13の取材に対しリークしたもので、FBIが公式に発表したものではないことを断っておく。


FBIによる捜査の進捗状況

まず、DNA鑑定だが、FBIはトーランス容疑者のDNA採取に成功していた。FBIが火葬された容疑者のDNAサンプルを求めて奔走したことは当ブログ記事でも詳しく書いたが(参照1234)、これはグッドジョブと言えるだろう。FBIは歯ブラシから例の頭巾(古い拡声装置の中に隠されていたのをデニスさんが発見したとされる)に至るまで、容疑者の遺留品をすべて検査したそうだ。

しかし、彼らはここで予想外の障害にぶち当たっていた。それと照合するための犯人、ゾディアックのDNAがないというのだ。サンフランシスコ市警が、犯人のDNAや筆跡を含む証拠品にFBIがアクセスすることを拒んでいることは、以前、記事に書いたが、問題はもっと本質的であるようだ。事件担当のFBI捜査官がデニスさんに漏らしたところによると、市警が行ったDNA解析は手法が間違っており、使い物にならないらしい。DNAそのものが汚染された可能性もあるそうだ。

もし、それが事実なら、捜査における筆跡鑑定のウェイトは今後さらに増すはずだが、こちらも最終的な結論はまだ出ていない。

筆跡については、当初、法科学筆跡鑑定人、ナネット・バルト氏がデニスさんの依頼を受け鑑定。その結果、犯人と容疑者の筆跡に55にも上る類似点を発見し、ゾディアック=トーランスであるという結論に至ったことは、過去記事に書いた通りだ(参照12)。彼女の鑑定書は、さらなる調査のためFBIへ回されたのだが、彼らが出した答えは「inconclusive(結論に到達しない)」だった。

バルト氏は、その理由について、犯人直筆のオリジナルがFBIの手元にないこともあり、十分な証拠が得られなかったためと説明している(参照)。しかし、これは犯人と容疑者の筆跡が一致しないと否定するものではないそうだ。それどころか、FBIは語の配置や文章の組み立て方等の書き手の癖に的を絞った鑑定書を新たに提出するよう、彼女に要請したという。


ゾディアックと「ブラック・ダリア事件」の犯人の筆跡が一致!

以上、捜査の進捗状況をお伝えしたが、FBIが亀の歩みで捜査を進める中、デニスさんとバルト氏のコンビは、独自の調査から、捜査を思いもよらない方向へ導こうとしている。なんと、60年前、ロサンゼルス・ハリウッドで発生した「ブラック・ダリア事件」の犯人の筆跡とゾディアックのそれが一致したというのだ。これは、彼らに言わせれば、トーランス容疑者の筆跡と一致したということでもある。

エリザベス・ショートエリザベス・ショート
この事件はアメリカで最も有名な猟奇殺人事件の一つで、最近では、米映画『ブラック・ダリア』(2006年)のモチーフになったりしている。事件の概要だが、1947年1月15日、住宅街の空き地に女性の惨殺死体が放置されていたことから事件が発覚している。死体は腰の辺りでまっぷたつに切断され、口はまるで口裂け女のように切り裂かれていた。また、体内の血液は抜き取られ、膣内には女性自身の足から削ぎ取った肉が詰め込まれていた。体を切り刻まれた時、女性は生きていたと見られている。被害者は、指紋照合から女優志願のウェイトレス、エリザベス・ショート(当時22、通称ブラック・ダリア)であることが判明。警察は数百人の刑事を動員し、数千人にのぼる人々を事情聴取したが、結局、犯人の逮捕には至らず、事件は迷宮入りとなった。(参照1234

ゾディアック同様、ブラック・ダリア事件の犯人も警察に複数の声明文を送りつけているが、バルト氏が両者の筆跡を比較したところ、字の形や傾きぐあいはもちろんのこと、他にも顕著な類似点が見られたそうである(参照)。

一例は、文字「e」に関わるスペルミス。両者とも、単語に不必要にeを付け加えたり、逆に単語から必要なeが抜け落ちたりするミスを犯しているという。これに絡んで、ブラック・ダリア事件の犯人とトーランス容疑者が、共に地名「Los Angeles(ロサンゼルス)」を「Los Angles」と誤記している点もバルト氏は指摘している。

また、州名「California(カリフォルニア)」 の略称として「CA」ではなく「Calif.」を使用していることも、ゾディアックとブラック・ダリア事件の犯人に共通しているという。


2つの事件をリンクする2枚の写真

これら2つの未解決事件を結び付ける証拠は、筆跡だけに限らない。さらなる物証として、デニスさんが差し出すのは2枚の写真だ。彼は継父の死後、遺された所持品の中から多数の未現像フィルムを発見しているが、1枚目の写真(A)はそのうちの1本から現像されたものである(参照)。画像の経年劣化が激しく、被写体もぼやけているが、これは拷問され、死ぬ直前のエリザベス・ショートだとデニスさんは主張する。


証拠写真(A)
エリザベス・ショート(検死解剖・正面顔)(B)


エリザベス・ショート(検死解剖・横顔)(C)
重ね合わせた写真(D)



「彼女は何かに縛り付けられているように見えます。額にベルトのようなものを巻きつけられてね。写真の彼女はまだ生きてますが、口は切り裂かれてます」と彼は説明する。

2枚目の写真(B)は検視解剖の際、撮影されたエリザベスの正面顔だ。左右に大きく切り裂かれていたはずの口が、この写真では縫い合わされているのがわかる。写真(C)は縫い合わす前の横顔である。

彼は写真(A)の上に写真(B)をコピーした透明シートを重ね合わせ、2枚の写真の顔の輪郭やパーツがぴったり合うことを取材中実演して見せている。写真(D)がそれなのだが、確かに一致しているように見える。

しかし、デニスさんの説には一つ障壁が立ちはだかる。それは、トーランス容疑者がブラック・ダリアを撮影したとされる110フィルムは、1970年代に入るまで製造されてはいなかったという点だ。

これについては、彼は奇抜ともいえる推理を展開、クリアしている。その推理とはこうだ。彼の継父は殺害の模様を撮影していた。しかし、後になって、現像した写真を持っているのは余りにもリスクが高いと判断。そこで、戦利品である写真を未現像フィルムに収めてキープすることにした。つまり、あのピンぼけ画像は写真の写真というわけだ。

「もし、警察が来て家宅捜査したとしても、70年代のフィルムなら、見つかっても証拠にはなりえないでしょう。これよりいい保存方法が他にあるでしょうか?」と彼は言う。


容疑者は犯行現場の近くにいた!

ここで問題となるのは、事件発生当時のトーランス容疑者の所在。それについても、デニスさんは、継父が犯行現場の近くにいたことを証明できるという。彼の手元には1枚の古い記念写真があるのだが、1945年に撮影されたというその写真には米海軍の水兵だった容疑者が仲間と共に写っている。当時、彼はサンディエゴに配属されていたそうである。ちなみに、サンディエゴは死体発見現場から車でわずか2時間しか離れていない。そして、彼が海軍を除隊したのは、事件から数ヶ月後のことだった。


米海軍水兵の記念写真@カリフォルニア州サンディエゴ赤丸内がトーランス容疑者。「1945年7月28日、カリフォルニア州サンディエゴにて」と記されている。


捜査開始から1年以上過ぎて、今度はゾディアック事件よりさらに20年古い未解決事件にスポットライトが向いたわけだが、バルト氏とデニスさんが提示する証拠と推理はとても興味深い。相変わらず、FBIの捜査をリードし続ける二人だが、FBIはすでにロサンゼルス市警にコンタクトし、証拠品の提出を求めたという。また、ブラック・ダリア事件の犯人の筆跡鑑定書と証拠写真もレビューのためFBIに提出されている。はたして、ゾディアックとブラック・ダリアはクロスするのか、今後の捜査の行方に注目したい。


訂正:ゾディアック事件の容疑者「Jack Tarrance」について、当ブログはこれまで「ジャック・タランス」と表記してきたが、今回の記事より「ジャック・トーランス」に変更した。理由は、トーランスのほうが実際の発音により忠実なため。なお、記事間の統一性を保つため、過去ログもすべて同様に変更させて頂いた。

ソース

ゾディアック事件シリーズ

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7件のコメント

[C281]

ひぇ~ そんな写真公開しないでくれぇ
  • 2010-04-13
  • "Awesome"(すっげぇ)
  • URL
  • 編集

[C283]

ゾディアックのこちらの記事を最初から順を追って読みたいのですが
時系列に表示する方法はないですか?
  • 2010-04-24
  • ファン
  • URL
  • 編集

[C284] Re: 283

残念ながら、時系列に表示する方法はないようですね。
http://omoroid.blog103.fc2.com/blog-entry-247.html
上の記事は、ゾディアック事件を取り上げた最初の記事で、末尾の関連記事にはそれ以降の記事が下から古い順にリストアップされています。これを参考にして下さい。

[C506] ブラックダリアの真相について。

こんばんわ。ブラックダリアの件、読ませて頂きました。小説?の上下も読みましたが、この事件の捜査はまだ行われているのでしょうか?あまりにも怪奇な事件ですので、個人的に気になりまして、コメントさせて頂きました。
  • 2012-06-29
  • みさこ
  • URL
  • 編集

[C508] Re: 506

私の知る限り、調べた限りでは、この記事を書いて以降、マスコミによる続報は出ていません。また、FBIによる公式発表もないようです。というわけで、この捜査がまだ続行中なのかどうか不明です。

ジャック・トーランス容疑者については、ローカルニュースCBS13の女性レポーターが積極的に取り上げ、当ブログでも主にそれをソースに記事をあげてきましたが、なぜかふっつり続報が途絶えてしまいました。将来、新情報が出てくれば、取り上げるつもりでいます。

[C511] 承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

[C729]

もう迷宮入りなのでしょうか?

ふと暇になると思いだしてしまう未解決事件です。
  • 2015-08-09
  • 匿名
  • URL
  • 編集

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