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デボラ・ペレスさん提出のメガネ、ゾディアック事件被害者のものにあらず。それでも捜査は継続

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証拠品として市警に提出された茶色の角縁メガネ


[アメリカ発] 久々にゾディアック連続殺人事件の続報である。この事件には、FBIが捜査中のジャック・トーランス容疑者とサンフランシスコ市警が捜査中のガイ・ウォード・ヘンドリクソン容疑者が併存するが、今回は後者の捜査状況について。


メガネは被害者のものではないことが判明

カリフォルニア州在住のデボラ・ペレスさん(47)が「ゾディアックは私の父」と名乗り出たのは今年4月のことだった。記者会見の席上、彼女は今は亡き継父ヘンドリクソンを事件に結びつける証拠として、彼が被害者の一人、タクシー運転手のポール・スタインから奪ったという茶色の角縁メガネを提示した。

眼鏡は記念品だったといい、その後、いくにんかの人間を殺害した際、継父はそれを着用していたとデボラさん(のスポークスマン)は証言していた。


記者会見に臨むデボラ・ペレスさん記者会見に臨むデボラ・ペレスさん - 2009年4月29日 -


証拠品として市警に提出された茶色の角縁メガネ証拠品のメガネ
ポール・スタインポール・スタイン



しかしながら、ローカル紙『The Orange County Register』が11月25日報道したところによると、鑑識の結果、メガネは被害者のものではないことが判明した。

サンフランシスコ市警殺人課の担当刑事の話では、メガネの鑑識にDNAは使用されなかったという。事件から40年もの歳月が過ぎ、DNA(メガネの)が使い物にならないほど劣化していたためだ。かわりに、この事件をよく知る元刑事らや捜査記録が判断の拠り所となった。

だが、捜査はこれで打ち切りになったわけではないようだ。デボラさんは警察の事情聴取を長時間にわたり受けているが、その際、メガネ以外にも手掛かりをいくつか提供しており、警察は今もそれらに基づき捜査を続行中だという。


デボラさんは「私はケネディ元米大統領の隠し子」と知人らに言いふらしていた!

ところで、時間は少々さかのぼるが、デボラさんの記者会見の後、彼女の義姉であり、ヘンドリクソン容疑者の実の娘でもあるジャニス・ヘンドリクソンさん(65)が6月26日、カリフォルニア州サクラメントで記者会見(6:14)を開いていた。先の新聞記事より、むしろ、こちらの方がことの真相に迫っていると思われるので、ここで取り上げてみたい。

上に貼ったリンクに飛ぶとその内容を視聴できるが、ジャニスさんは「父は殺人犯ではありません」と断言、デボラさんの申し立てをきっぱり否定している。

彼女は記者会見の中でいくつか興味深い情報を暴露しているのだが、まず、彼女の実父は1960年代から70年代、外出にはバイクを利用していたと述べている。これは犯行時、継父の運転する自家用車に同乗していたというデボラさんの証言と食い違う。

また、彼女はデボラさんの記者会見後、市警とFBIにコンタクトしているが、市警は捜査の開始後も、ジャニスさんら家族にはいっさい連絡を取ろうとしなかったそうだ(ただし、これは6月26日現在の話で、ソース記事によると、後日、警察から連絡はあったようだ)。素人から見ても、容疑者の家族はまっさきに事情聴取するものと思うのだが、これいかに? その一方で、FBI側は「デボラさんの情報には、なんの価値もない」とジャニスさんに伝えていたらしい。単なる見解の違いというより、事件をめぐる市警とFBIの確執がここにも垣間見える。

けれども、筆者が一番注目したのは、デボラさんが自分は故ジョン・F・ケネディ元米大統領の私生児だと知人らに言いふらしていたこと。ジャニスさんによると、ネットでも話題になっているとのことだったので、さっそく"Deborah Perez"とJFKの組み合わせでキーワード検索してみた。すると、ざっと1250件ヒットしたのだが、中でも『True Crime Report』と『The San Francisco SF Weekly』の記事が目についた。


これらミドルメディアの記事によると、デボラさんは彼女の雇用主であったクリス・ソーレンセン氏(住宅金融・不動産の専門家、元カリフォルニア州ノルコ市長)に「私はケネディ元米大統領の隠し子」と打ち明けていたそうである。さらに「このことはもうすぐ世間に暴露され、大騒ぎになる」とも。これは2008年初旬の話で、彼女の例の記者会見の後には、自分も同じ話を聞かされたと数多くの知人らが彼に電話をかけてきたという。

また、デボラさんは同年、犯罪執筆家のM・ウィリアム・フェルプス氏に「ゾディアックは私の継父」とアプローチしていた。彼女の話はつじつまが合い、身元調査からも信用できる人物に見えたため、フェルプス氏は非常に彼女の話に興味を持ったそうだ。しかし、ある時「私はJFKの娘」とデボラさんから聞かされ、彼女とのコンタクトを断つに至ったという。

どちらも信用に足る人物と思われるので、彼女は実際にそう言ったのであろう。しかし、実父がケネディ元米大統領で継父がゾディアックとは・・・。ウーン、この組み合わせ、どのくらいの確率でありえることだろうか? もしかしたら、彼女は虚言癖など、何らかの精神障害を抱えているのかもしれない。また、継父を出しに一儲けを企んだということも考えられる。

それにしても、デボラさんのリードで今も捜査を続ける市警は、このことを知らずにいるのだろうか?

ソース

ゾディアック事件シリーズ

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