[アフガニスタン発] アフガニスタンでは、子供が生まれるやいなや、両親が許婚を決めることがよくあり、生まれてわずか10日の赤ちゃんが婚約させられたり、結婚させられるケースもある。婚約が成立すると、(将来の)花婿側の家族は相手の家族に対し、衣類や宝石、時には家畜を含む金品を手渡すのが習慣だが、それ故に、後になって婚約を破棄することが難しくなる。
このような形で親に決められた許婚と結婚して、幸せになるケースもあるだろうが、ヘルナンド州南部に住む、グルゴティさん(仮名)の場合は、悲惨としか言いようがない。グルゴティさんは25歳の美しい女性であるが、レポーターのインタビューに答える彼女の黒い瞳は涙に溢れている。彼女のそばには無口で痩せた6歳の少年、ヘクマト君がいた。
「私は彼が3歳の時から育てて来ました。食事を与えたりもしたものです」と彼女は言う。しかしながら、ヘクマト君は彼女の子供や兄弟ではなく、継息子ですらない。彼は彼女の夫なのだ。
グルゴティさんは6年前に別の男性と結婚したのだが、相手は彼女がまだ子供の頃に決められていた許婚だったそうだ。その許婚は事故で大けがを負っていたのだが、彼女は婚約を破棄することはできなかった。というのも、彼女の父親はすでに他界しており、未亡人だった母親には、契約履行(結婚)への圧力に抗しきる術がなかったからだ。
彼女が身体障害者の許婚と結婚したのは19歳の時であったが、夫は一年後に亡くなり、彼女は20歳の若さで未亡人になってしまった。日本であれば、新たな出会いもあるだろうし、十二分に人生のやり直しが効く年齢であるが、アフガニスタンではそうは行かない。
パシュトゥーン人が圧倒的に多いこの地域では、女性は一旦嫁入りすると、多かれ少なかれ、嫁ぎ先の所有物となり、もし、未亡人になった場合は、亡くなった夫の血縁者に再度、嫁がせるのが一般的だという。
グルゴティさんもその慣習に従い、亡き夫の弟と結婚しなければならなかった。その時、彼女は22歳、そして弟のヘクマト君はわずか3歳であった。普通、考えられない組み合わせだが、彼女の姻戚は結婚を強制したそうである。
「彼が思春期を迎える頃には、私はもう若くはありません」。ヘクマト君は、彼を入浴させたり、食事を作って世話をしてくれるグルゴティさんが、自分の妻だということを理解しておらず、彼女を「カラ」(おばさん)と呼んでいるそうだ。「彼は、おチビの恥ずかしがりやで、知らない人を見ると尻込みしてしまうのです。学校にも行っていません。彼の家族は皆読み書きができませんしね」と、彼女は語る。
「私は幸せになれるとは思いませんし、本当の妻になることもないでしょう」とも語る。グルゴティさんは、「夫」の実家に住んでいるが、レポーターに会って話をしたという事が舅に知れはしないかとビクビクしている。「けれど、どうか人々に私のメッセージを伝えて下さい。親たちに伝えて下さい、子供が赤ん坊のうちに結婚の取り決めをしてはいけないと。そんなことをしたら、このような悲劇を生むだけですから」と、彼女は懇願した。
グルゴティさん、そこから逃げる事はできないのだろうか? まだ、25歳の若さでそのまま朽ちて行くのはもったいなすぎる!
ソース:
An Afghan marriage of inconvenience
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- 2007-06-30 12:22
- 人生いろいろ
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