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デモ中に射殺された美女「ネダ」、第二次イラン革命の起爆剤となるか?

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[イラン発] 路上に仰向けに倒れこむ女性。男性らが胸に手をあて止血しようとするが、女性は目を見開いたまま動かず、鮮血が口と鼻からほとばしる。そんな衝撃的な映像が、今、ネット界を駆け巡っている。


このビデオはその場に居合わせた人がケータイで撮ったとされる。
- 2009年6月20日 - 閲覧は自己判断で


この女性は銃弾に倒れほぼ即死状態だったのだが、20日午後6時半頃、テヘランで大統領選不正の抗議デモを見学していたところ、バシジ*のメンバーに撃たれたとされる。女性の名はネダ・アガ=ソルタンさん(26)。大学でイスラム哲学を学んだ後、旅行代理店に勤務していたという。

*イラン革命の指導者、アヤトラ・ホメイニが1979年11月に発足した民兵組織。バシジは革命防衛隊とハメネイ師(イランの第2代最高指導者)に従属し、指令もそこから受ける。


ネダ・アガ=ソルタン
ネダさんの死を取り巻く状況については、彼女の婚約者がアルジャジーラの取材に語り、また、ウィキペディアにも詳細が記されているが、当日、彼女は音楽教師を含む他の3名と共にデモに参加しようと車で移動中だったそうだ。ところが、交通渋滞のため車が一時間も立ち往生。車内のエアコンの調子も悪く、暑さに参った彼女は新鮮な空気を吸おうと車外に出た。銃撃されたのは、その直後だったという。そして、彼女は数分後、病院に運ばれる途中で亡くなった。

ネダさんはこれまでにも車を繰り出しデモに参加していたが、特定の政党に属さず、今回の大統領選でも特に支持する候補者はいなかったといい、デモに参加したのは選挙の不正が許せなかったからだという。

ネダさんの殺害について警察は捜査に乗り出すわけでもなく、また、当局は彼女の葬式を出すことも追悼会を開くことも禁じたそうだ。

彼女の流血の死はTwitterやFacebook等ソーシャルメディアのトレンディなトピックとなり、瞬く間に、ネダさんはイラン改革派の国際的シンボルとなった。

改革派のシンパでもない彼女が死後そのシンボルになるのはおかしく、改革派のキャンペーンにうまく利用されているだけで、本人もあの世で迷惑がっているのではないか? また、デモで亡くなった他の26人の犠牲者についてはメディアに取り上げられることもなく、ちょっと不公平。 などと筆者は思ったのだが、映像のインパクトが強烈だったこと、彼女が若くて美しい女性だったことが影響したのだろう。

欧米のマスコミもこの射殺事件を次々と取り上げているが、英タイムズ紙は、シーア派の葬儀様式(死後3、7、40日目と3度の追悼式がある)に触れ、30年前のイラン革命が、抵抗運動の犠牲者の死を悼む集会で再び犠牲者が出るという循環を繰り返し、集会ごとにその規模が膨れ上がった事と照らし合わせて、ネダさんらの死がこれと同じ現象を引き起こすのではないかと予測している。

しかし、最新のAP伝によると、テヘランでは24日も国会議事堂周辺でデモが発生したが、集まった群衆は数百人程度となっている。一方、政府側は数千人規模の機動隊を街頭に配置し、空にはヘリコプターを飛ばすなど、厳戒態勢が取られているようだ。現職のアフマディネジャド氏が13日大統領に再選されて以来、デモのピーク時(18日)には10万人を越える群衆が集まったことを考えると(参照)、事態は終息しつつあるのかもしれない。

などと考えながら、最後にYouTubeをチェックしてみると、下のようなビデオクリップがアップされていた。24日のテヘランの状況を伝えるとされるが、デモの規模が縮小したといっても、人々の不満はまだまだ収まっていない様子。タイムズ紙のは希望的観測として葬るのは、もう少し待ったほうがよさそうだ。


バシジに対抗してバリケードを築く民衆 テヘラン
- 2009年6月24日 -


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