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アルファブロガーの嘘がバレる時

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[アメリカ発] 文才ある女性がブログを始めてみたら、あれよという間に有名ブロガーにのし上がってしまった。しかし、そんな彼女の前には大きな落とし穴が待っていた。 10日付シカゴ・トリビューンより。


ブロガーの赤ちゃんは作り話だった

出生前から不治の病を抱えていると診断された赤ちゃんを生もうと決心した未婚の女性。彼女が書くブログは全米の注目を浴びていた。

過去2ヶ月間、シカゴ郊外に住む「B」あるいは「エイプリルのママ」と名乗る女性が運営するブログには、毎晩、数千人の妊娠中絶反対者が訪れていた。

彼らは、彼女が無事赤ちゃんを出産できるよう神に祈った。ピンクの服を着せた我が子の写真を彼女にメールし、キャンペーン用のTシャツを買い、個人的な苦悩や救いを彼女に打明けた。また、彼女を支えようと、オークローンの彼女の私書箱宛に手紙やギフトを送ったりもした。

彼女の感動的な話に引き付けられる人々が増えるにつれ、ブログへのアド掲載を希望する広告主も引きも切らず押し寄せるようになった。彼女のブログには聖書からの引用や中絶反対派のメッセージが掲載されており、ブログを開けると感動的なクリスチャン・ポップスのサウンドトラックが流れるようになっていた。そんな彼女のブログを、中絶に反対する、複数の定評ある育児サイトも推奨していた。

「エイプリルのママ」が「ミラクル・ベビー(奇跡の赤ちゃん)」を出産したのは7日夜のことだった。しかし、赤ちゃんは数時間後に死亡。「エイプリル・ローズを自宅でなんとか無事出産できましたが、彼女は数時間後にこの世を去りました」とブログには書かれていた。その頃までには、彼女のサイトには100万件近いアクセスがあったという。

しかし、次々起こる悲劇の物語には一つだけ問題があった。何一つ、本当のことではなかったのだ。

妊娠はもちろんのこと、ブログに掲載されていた母親の写真も、白い毛布に包まれた赤ちゃんの写真も、すべて嘘だった。赤ちゃんとして写っていたのは実は本物そっくりな人形で、読者の間に疑惑が持ち上がったのはこの人形のせいだった。

「全く同じ人形がうちにもあるんですよ」と言うのは、バッファロー在住の人形製作者、エリザベス・ラッセルさんだ。彼女もブログを読み続けていたという。「あの写真を見たとたん、詐欺だって分かりました」

翌日の8日までに、激怒した読者らは、多数のクリスチャン系育児サイトで「エイプリルのママ」の正体は悪質ないたずら者だったと暴露。さらに数百人の読者が怒りをぶちまけた。

「彼女は表に引っ張り出されて、責任を取らされるべきなんです」とラッセルさんは言う。

身元がバレそうだと感じた「エイプリルのママ」は、8日、あわててサイトを閉鎖し、TwitterとFacebookのアカウントをキャンセルした。

だが後の祭りだった。読者らはすでに彼女の正体、すなわち、ベッカ・ボイスハウゼン、26歳、モケナ在住のソーシャルワーカーであることを突き止めていた。

10日、トリビューン紙がボイスハウゼンを取材した時、彼女はブログが作り話だったことを認めた。

「悪い事をしたのは知ってます」と彼女は言う。「抗議のメールも頂いてます。みんなの気持を傷付けてしまい申し訳ありません」

ボイスハウゼンがこのことで大金をせしめたり、何らかの罪を犯したという証拠はない。

それでも、ラッセルさんは、他の女性たちの感情を食い物にするような真に迫る話を、どうして創作できるのか理解に苦しむと言う。

ボイスハウゼンは2005年に生後間もない男の子を亡くしており、子供を亡くしたというのは本当だと話す。その喪失感を克服しようとして、また、中絶に対する反対意見を表明しようとして、この3月ブログを始めたそうだ。

最初は、友人達に読んでもらえればいいと思っていたが、初めての投稿に50ものコメントをもらった時、とりこになったという。

「書く事はずっと好きでした。人々が耳を傾けたくなるような声を自分が持っていることを発見して、病みつきになりました」

「すぐに、週に10万件のアクセスがあるようになり、収拾がつかなくなったんです」と彼女は言う。「どうやってストップしたらいいのか分かりませんでした。・・・ 一つの嘘が次の嘘を生んでいったんです」

ボイスハウゼンは、彼女のフィクションは自分が実際に経験したことと確固たる信念に基づいて書いたものと話しているが、彼女の熱烈なファンたちはそのようなつもりで読んでいなかった。

「心を弄ばれたように感じますね」とジェニファー・マッキニーさんは言う。彼女は、広く読まれているクリスチャン系育児ブログ「mycharmingkids.net」を運営するミネソタ州在住の母親で、妊娠中に第四子を失いかけるという経験をしている。ジェニファーさんは、ボイスハウゼンに彼女のサイトを宣伝するよう求められたと話す。

後から考えると、ボイスハウゼンは「誰がそうしたより積極的に」彼女の支持を得ようとしたといい、自分の胎児よりも読者を引き付けることにより関心があったように見えたという。

「私にはTwitterのフォロワーが11,000人いますが、そのほとんどを彼女のブログに流していました」とジェニファーさんは言う。

「私の読者らは彼女のために祈っていましたが、私はそのことを申し訳なく思っています」とジェニファーさん。「けれど、彼女のブログが素晴らしく書かれていたということは認めざるを得ません」

レイチェル・マイヤーズさんはボイスハウゼンの大学時代の友人だが、ボイスハウゼンが困難な妊娠に直面していると人伝に聞いたという。レイチェルさんと夫のライアンさんは、娘を死産していることもあって、他の誰よりもボイスハウゼンに救いの手を差し伸べた。

「彼女が妊娠していると聞いた時、彼女に電話して、何でも必要なものがあったら私に任せてねって言ったんです」とナッシュビル在住のレイチェルさんは話す。過去数週間、彼女は毎日のようにボイスハウゼンに電話していたそうだ。

マイヤーズ夫妻は、ボイスハウゼンのため、そして彼女に寄付するならここへと依頼されたティンリーパークにある「PASS」という救急産婦人科クリニックのために、お金を募ろうとネットでTシャツを販売した。さらに、夫妻は彼女に数百ドル(数万円)を送金してもいる。

作り話だったと知った後でさえも、マイヤーズ夫妻は自分たちがしてきたことに後悔はないという。

「彼女には愛と思いやりが必要だったんです。で、私たちはそれを彼女に与えたということです」と夫妻は言う。

ボイスハウゼンと彼女の父親の話によると、彼女は身元が暴かれたことのストレスでパロスハイツの非営利病院で2晩過ごしたそうである。

「もう、対処できなくなったんです」と言う彼女は、最後にもう一度投稿して、一部始終を打ち明け、ファンたちに謝罪するつもりだと付け加えた。

彼女の父親は、10日の朝になって初めて娘の二重生活を知ったという。

「娘はとても才能ある若い女性ですが、炎上を引き起こしてしまいました」と彼は言う。「娘は、大きな過ちを犯したことを知っていますよ」


以上、トリビューンの記事翻訳をプレゼンしたのだが、そのコメント欄がすごいことになっている。コメントは今現在で700を越えており(ただし、削除されたコメントもあるらしく、読めるのはそれよりも少なめ)、まさに炎上中。「彼女は人を騙して金を取ったんだから詐欺罪が成立する」だとか「虚言癖のあるソシオパスに違いない」等と彼女を激しく罵倒するコメントで溢れかえっているが、「彼女は娯楽を提供しただけさ」「騙されるあんたらが悪い」「他にすることないの?」といった元ファンを揶揄するようなコメントも散見する。揚げ足取りも多いし、日本のブログ炎上となんら変わりはないようだ。

一方、ボイスハウゼンは取材時約束したとおり、14日付で「i am sorry(ごめんなさい)」というタイトルの謝罪文をブログに掲載している。

ソース

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