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デバダシ:女神に一生を捧げた娼婦たち

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[インド発] 売春は世界最古の職業だとよく言われるが、世界各国、売春が合法違法に拘らず、今でもそれに従事する女性は多い。職業というものは、生産技術が進歩するにつれ、流行ったり廃れたりするものだが、売春業は例外のようだ。人間の飽くなき肉欲を満たす役割を担っているからだろうか。

さて、人口がすでに10億を突破したインドでは、約1,000万人の売春婦がいると推定されている(インドの売春婦支援団体、Committee for Indomitable Womenに拠る)。人口比でいうと、国民のおおよそ1%ということになる。人口比で見て、インドが世界の中でどの位置を占めるのかは定かではないが、1,000万人という数自体は膨大である。

そんなインドの娼婦たちの中に、「デバダシ」と呼ばれる女たちがいるのをご存知だろうか。彼女たちは、イェラマ女神に一生を捧げた女たちだ。この女神は何千年もの間、人々に信仰されて来た豊穣神であり、現在でも南インドで広く信奉されている。

少女をデバダシとして女神に捧げる風習は、50年以上前、インド政府により法律で禁止されているが、途絶えてはいない。南インドの州の一つ、カルナタカ州だけでも、推定25,000人のデバダシたちがいると言われる。

カルナタカ州北部に古くからある町、サウンダッティにはイェラマ女神を奉る寺院があり、そこではデバダシたちが女神を讃えるために踊りを披露する。BBCニュースのダミアン・グラマティカス氏はそこを訪れ、デバダシたちの生の声をレポートしている。


ピンクと黄色のサリーを身にまとった40代のデバダシ、イムラさんは、「デバダシである私たちは女神の奴隷なんです。この寺院に参拝する義務があり、パールのネックレスを身に付け、女神と共にあることを示します。祈りを捧げ、儀式を司るのです」と、グラマティカス氏に説明する。

イェラマ女神に捧げられた少女は、思春期に入る頃、年上の男性に処女を奪われ、その後一生、性の奴隷として生きていく運命にある。いわば、神聖化された娼婦なのだ。

デバダシが売春をして稼ぐお金は、そのまま彼女らの親たちに渡るのだが、その親たちが娘の客引きをすることが多いという。

イムラさんの場合、両親に息子がおらず、家族の稼ぎ手がいなかったため、代わりに彼女が売春婦に仕立て上げられたそうである。売春を始めた頃、彼女はまだ子供で、自分がいつから売春を始めたのかすら覚えていないという。


グラマティカス氏は隣町に住む、20歳のデバダシ、ショバさんにもインタビューしているが、彼女は7年前から売春をしているという。両親と同居している自宅には一部屋しかないのだが、彼女はそこで商売している。ショバさんの家系は代々デバダシをしており、彼女の祖母もそうだったし、妹もデバダシなのだそうだ。

ショバさんが13歳の時、両親は彼女をまるで花嫁のように着飾り、彼女の処女を競りに出したそうである。「初めて男性が訪れた時、私はこの人と結婚するんだと思ったのです。けれど、私と寝た後、男性は二度と私の元へ帰って来ませんでした。その時、私は悟ったのです。これが私の仕事なのだと。毎晩、一番高くお金を積んだ男に売られました」と、ショバさんは当時を振り返る。

イムラさんやショバさんが暮らす町はデカン高原にあるのだが、(乾いた土地が農業に適さないのか)ここでの生活は厳しい。貧しい家庭では、娘は嫁に出すのに金がかかり、負担と見られがちだ。ここ数年は、旱魃のため穀物の不作にも見舞われている。

そんな環境の中、豊穣の女神は力強い存在に見えるようである。多くの人々は、イェラマ神に娘を捧げれば、家族に幸運が舞い込んで来ると信じているという。また、そうすれば、娘の結婚のために持参金を蓄える必要もなくなり、娘は一家の稼ぎ手にもなるという、二重の経済的メリットもある。

ショバさんの両親は、娘の人生を犠牲にしたことで、経済的には潤っているようである。レポーターのグラマティカス氏は、調度、ヒマワリ畑の世話をしていた、ショバさんの母親、サトヤバティさんにインタビューした。「誰かが、この伝統を引き継がなければならなかったのです。私の娘たちがね」と彼女は言い、肩をすくませた。「ショバはたくさん稼いで、家とこの田畑を私たちに買ってくれました。だから、(売春をしているからって)それがどうしたと言うんです?」

一方、なぜ、デバダシを廃業しないのかと聞かれたショバさんは、「もう、ここから抜け出すことはできないんです。デバダシを止めたとしても、誰も私と結婚などするはずはありません」と答える。

さらに、「いつも、周りの人たちには、娘をデバダシにするなとも言ってます。虐待され、最悪の人生ですから」と付け加えた。

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