Entries

自分が次々と犯した殺人事件を報道していた新聞記者

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

[マケドニア発] 朝日新聞といえば、過去に記事の盗用や捏造をして世間を騒がせたことがあったが、ジャーナリストによるこういった不正は海外でも問題になっている。当ブログでも、インドのTVレポーターが捏造したスキャンダルを報道し、暴動を引き起こしたという事件を紹介したことがある。

しかし、20日警察に逮捕されたマケドニアの新聞記者は、不正行為といっても全く新しい段階に到達したと言えるかもしれない。なにしろ、彼は自ら殺人を犯し、それを報道していたというのだから。

少なくとも3人の老女を殺害したとして逮捕されたのは、全国紙『ウトリンスキ・ヴェスニク』のベテラン記者、ヴラド・タネスキ(56)だ。警察の発表によると、彼が執筆した老女たちの殺人事件の記事に公表されていない事件の詳細が含まれていたため、容疑者として浮上したという。

第1の犠牲者であるミトラ・シミャノスカさん(64)は2005年、第2の犠牲者、リュビカ・リコスカさん(56)は2007年、そして第3の犠牲者、ジヴァナ・テメルコスカさん(65)は先月殺害されているが、2003年に失踪したまま行方がわからなくなっている78歳の老女についても、彼に殺害されたと警察では睨んでいる。

しかしながら、おかしなことに最初の2件に関しては、すでに犯人(複数の男性)が捕まり、有罪判決も出ているそうだ。彼等は服役しているはずだが、冤罪だったということだろうか?


被害者たちの遺体はそれぞれビニール袋に入れられ別々の場所に隠されていたのだが、一様に絞殺痕が認められ、丸裸にされた遺体には電話線が巻き付けられていたという。(ただし、遺体の状況についてはソースによって食違い、『International Herald Tribune』と『The Independent』は上記の通り報道しているが、BBCは、ビニール袋の遺体はバラバラに切断されていたと報じている)

老女たちは誘拐された後、性的、肉体的な暴行を受けており、テメルコスカさんの場合など、頭部に13ヶ所もの深い傷を負い、肋骨も数本折られていた。

タネスキは、首都スコピアから南西約120キロ先のキチェボ(人口3万人)に居住しているが、被害者たちも皆彼と同じ区域に住んでいたという。

彼女ら(失踪女性も含む)は皆、十分な教育を受けておらず掃除婦として働いていたそうだ。警察の発表によると、タネスキの母親はすでに他界しているが、生前は被害者たちと同じような境遇だったらしく、容疑者との関係もぎくしゃくしたものだったようだ。

逮捕の翌日、警察は近くの村にある彼の別荘も家宅捜査しているが、そこで「生体物質」を発見。タネスキのDNAを、遺体から採取された犯人のそれと比べてみたところ、一致したそうである。


APの電話インタビューに対し、『ウトリンスキ・ヴェスニク』の編集長、リュプコ・ポポフスキ氏は驚きを隠せないでいる。「我々は皆衝撃を受けています。彼は非常に寡黙な男で、あんなことを仕出かすなんてとても信じられません。

「彼は我々の元で今年の1月まで働いていました。『ノヴァ・マケドニア』(同国で最も古い日刊紙。国営)で記者として20年以上勤めてましたが、80年代半ば頃、彼のジャーナリストとしての仕事ぶりは最高の評価を得ていましたよ。私も当時同じ新聞社で働いていたので覚えてるんですがね」

また、同氏の話しでは、タネスキには妻と2人の息子がいるが、別居中ということだ。

犠牲者の家族たちは、事件を担当していたタネスキ記者に写真を提供したりして取材協力してきたそうだが、彼の逮捕にショックを受けているという。

タネスキ容疑者は取り調べのため30日間拘留される予定だ。筆者は、この記事を書きながら、米映画『セブン』を思い起こしてしまった。

ソース



追記 マケドニアの通信社『Makfax vesnik』(オンライン英語版、23日付け)によると、タネスキ容疑者は23日朝、収監されていたテトヴォ拘置所内で自殺したそうである。

内務省の発表によると、彼は独房内のトイレに置かれていた水の入ったバケツに頭を突っ込み、溺れ死んだらしい。彼の遺体は検死解剖のためテトヴォの医療センターに運ばれたそうだ。

また、同記事には、タネスキに殺害されたとされる被害者らは皆電話線で絞殺された後、バラバラに切断されビニール袋に包まれたと書かれている。

容疑者が自殺してしまったため、一連の事件の全容解明は難しくなったわけだが、被害者の1人、シミャノスカさんを殺害した罪で投獄された男性2人組については、やはり冤罪であったようだ。

(先に、筆者はBBCの記事に基づき「最初の2件に関しては、すでに犯人(複数の男性)が捕まり、有罪判決も出ている」と書いているが、おそらくこれも『Makfax vesnik』の記事が正しく、「最初の1件に関しては」となるべきだろう)

事件を担当したキチェボ市警の警部補は、この2人が事件に関わりえないことを示す証拠を隠匿した廉で近々告発される予定だという。

犯人たちは老人(別件)を殺害したことは認めたそうだが、シミャノスカさん殺害については堅く否認していたそうだ。

2008-06-24 15:30


関連記事
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://omoroid.blog103.fc2.com/tb.php/214-963d71f6

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

月別アーカイブ

RSSフィード

fox.png

人気記事ランキング

ブログパーツ

アクセスランキング

アクセスランキング

プロフィール

Author: blogger x
FC2ブログへようこそ!

このブログをリンクに追加する

Ads




QRコード

QR