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炭酸飲料の防腐剤、安息香酸ナトリウムはミトコンドリアDNAを損傷する(英研究)

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炭酸飲料の防腐剤、安息香酸ナトリウムはミトコンドリアDNAを損傷する(英研究)安息香酸ナトリウム © unknown


[イギリス発] みなさんは「安息香酸ナトリウム」という防腐剤をご存知だろうか? これは、炭酸飲料やソースの類いに必ずと言っていいほど含まれている合成保存料だ。つまり、私たちの身近に存在し、割と頻繁に摂取しているであろう食品添加物なのである。

安息香酸ナトリウムは、諸外国でも認可され広く使われているが、先頃、その安全性に大きな疑問を投げかける実験結果が英国の専門家より提出された。

安息香酸ナトリウムは、炭酸飲料に添加されているビタミンCと化学反応を起してベンゼンという発癌性物質を生成するので、以前から問題視されていたのだが、昨年、イギリスでは多量のベンゼンが検出されたソフトドリンク4製品が販売禁止になっている。

しかしながら、シェフィールド大学のピーター・パイパー教授は安息香酸ナトリウムの別の意味での危険性を指摘している。パイパー教授は、分子生物学と生命工学を専門とするエイジング(加齢)のエキスパートである。

同教授は、1999年以来、安息香酸ナトリウムについて研究を続けているのだが、生きたイースト細胞に安息香酸ナトリウムがどのような影響を与えるのか実験してみたところ、その結果に驚いたという。細胞の「発電所」であるミトコンドリアのDNAの大切な部分にダメージを与えていたのだ。


動物細胞とミトコンドリア動物細胞、拡大図はミトコンドリア © University of Waikato


安息香酸ナトリウムのDNAに与えるダメージは深刻で、ミトコンドリアの機能を完全に停止させてしまうそうだ。ミトコンドリアは酸素を消費してエネルギーを生み出す細胞小器官。それがダメージを受けると、今度は細胞そのものが深刻な機能不全に落ち入るという。

ミトコンドリアDNAの損傷が原因とされる病気はいろいろとあり、パーキンソン病や数多くの神経退行性の病気がその中に含まれる。そして、このDNAの損傷は何よりも加齢のプロセス全体に関与していると教授は言う。

また、食品添加物の安全性の検査についてパイパー教授は次のように語っている。「食品業界は、これらの化合物(防腐剤)は検査済みだし、全く安全ですと言うでしょう。しかし、現代の安全検査の基準から見て、これまでの安全検査は不十分なものでした。万物と同じように、安全検査も進歩していて、50年前に比べて、ずっと厳密な検査が可能なのです」

同教授はソフトドリンクの摂取量が多い子供が気がかりであるとも述べ、新検査で安全が確認されるまで、防腐剤入りの飲み物を子供に買うのは慎重にと保護者にアドバイスしている。

英国食品規格庁は安息香酸ナトリウムの使用を支持しており、また、欧州連合もその使用を認可しているが、上記実験結果を受けて、英国政府は食品規格庁に至急、同防腐剤の安全性について詳細に調査するよう命じている。

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